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正しいアーカイブ方法の選択

MailStore ServerではEメールをアーカイブするために複数の方式を提供しています。 どのアーカイブ方式が最適であるかは、ご使用のメールシステムインフラ(例えば、 ご使用中のメールサーバやメールクライアント)や企業の目的によって異なってきます。

  1. 全送受信メールの自動アーカイブ
    1. メリット
    2. デメリット
    3. 実装方法
    4. 付録: 既存のEメールのワンタイムアーカイブ
  2. アーカイブタスクのスケジュール実行
    1. メリット
    2. デメリット

1. 全送受信メールの自動アーカイブ

このアーカイブ方式は、ユーザーのメールボックスへ配送される前にすべてのメールが アーカイブされます。

1-1. メリット

  • アーカイブの完全性が保証されます。
  • 送受信毎にアーカイブされるため、ユーザーによる操作や改ざんができません。
  • データの完全性を保証しやすくなります。

1-2. デメリット

  • この方式ではメールボックスからメールを自動的に削除することはできません。そのため、メールサーバーの負荷を軽減する目的では利用できません。
  • メールアーカイブは、ユーザー毎に送信メールか受信メールかでのみ分けられます。つまり、フォルダ構造などは維持されません。

1-3. 実装方法

  • Microsoft Exchangeでは、ジャーナルメールボックスをアーカイブします。
  • MDaemonといったIMAP互換のメールサー バーではマルチドロップメールボックス(またはキャッチオールメールボックス)を アーカイブします。
  • その他のケースや、自社でメールサーバーをお持ちでない場合は、MailStore Gatewayを使用します。MailStore Gatewayは無償でご使用いただけるコ ンポーネントです。

付録: 過去メールのワンタイムアーカイブ

新たなメールのアーカイブに加えて、過去のメールも情報資産としてアーカイブできると便利です。(例えば、PSTファイルやユーザーのメール クライアント等)で個々に管理されていたメールを、一回の操作でアーカイブすることができます。 同時に、過去メールのアーカイブが完了したメールで一定期間以上古いメールについては、自動削除することができ、これにより、空き容量を増やす事もできます。


2. アーカイブタスクのスケジュール実行

すべてのアーカイブタスクはスケジュールに従って自動的に実行することができます。 例えば、あるメールボックスから新規のメールや変更のあったすべてのメールを毎日23時 にアーカイブする、といったアーカイブタスクを設定することができます。

2-1. メリット

  • サーバー上のメールボックスや対応メールクライアントの受信トレイ、PSTファイルなどのフォルダ構成は、アーカイブされたメールへも同じように維持されます。
  • メールサーバの負荷を軽減するため、事前に定義されたルールに従ってアーカイブ済みのメールをメールボックスから自動的に削除することができます。

2-2. デメリット

  • メールアーカイブの実行間隔を非常に短くしたとしても、アーカイブされる前に削除されたり改ざんされてしまう可能性は残ります。
  • データの完全性の保証ができない、もしくは非常に困難になる場合があります。