MailStore ServerはMDaemon Messaging Serverのもつアカウント情報の同期が行える他、様々な方法でメールデータをアーカイブする事ができます。
MDaemonはメールアーカイブ機能を標準搭載しており、アーカイブ製品に依存しなくてもバックアップを取得・管理ができるメールサーバーですが、 MailStoreのアーカイブに特化したMailStoreと同期・併用することで、より高度なメールアーカイブが行えるようになります。
MDaemonのアーカイブ機能は、アーカイブしたメールをクライアントPCから権限を持つアカウントからのIMAP接続でご覧いただけるようになっています。 そのため、通常のメールソフト(OutlookやThunderBird等)からアーカイブデータへアクセスすることができますが、一方で特定の条件を指定したメールの検索においては、メールソフト側の検索機能を使用します。 メールソフト側では、基本的に個人として送受信したメールの検索を前提とした検索機能を実装しているため、全社的なボリュームのメール検索においては、多くの時間がかかる場合があります。
MailStoreは、20万通を1秒で検索できる独自のデータベース技術を持っています。そのため、 ユーザー様によるご自身のアーカイブメールからの検索はもちろんのこと、システム管理者様による全社レベルの範囲からの検索を実行しても、その検索は素早く行えるようになっております。
アーカイブしたメールをパブリックフォルダ内に、各アカウント毎に自動的に作成、 保存します。
もちろん、保存したアーカイブメールは、権限のあるユーザーにしか見れず、デフォルトでは、”Postmaster”権限のあるユーザーにしか閲覧できません。
一方で、各アカウントに各個人のアーカイブしたメールを閲覧させるためには、個別にその権限を与える必要があります。これは、MDaemonメールサーバが考えるセキュリティでもあります。
MailStoreは、MailStore Serverに登録されているアカウントにおいてメールサーバからアーカイブ対象のメールを取得した際、自動的にアカウント毎に各自のアーカイブメールへのアクセス権が割り当てられます。 MailStoreに登録するアカウントは、必ずしも全MDaemonアカウントである必要はありませんので、メールアーカイブが必要なユーザーだけをご指定頂けます。 そのため、システム管理者様にとっては、アーカイブ及び閲覧を行わせたいユーザーをMailStoreサーバにご指定頂くだけで自動的にアーカイブとその権限を割り振りが行えるため、運用負荷を最小限かつ必要充分に抑えることができます。
基本的にMDaemon内のパブリックフォルダへメールコピーの保存で行います。そのため、メールサーバ内のアーカイブ領域のディスク容量としては、蓄積されていくことを前提とした大きな領域をあらかじめ用意しておく必要があります。また、Windowsコンソールから直接エクスプローラで、アーカイブメールをファイルとして操作(コピー、移動、削除)することが、MDaemonとしては記録されることなく行えます。これらの点は、MDaemonとして、良い面と懸念される面があります。
良い面としては、
MDaemonサーバから取得したアーカイブメールは、MailStore Server内で、自動的にデータベースへの格納及びメールファイルの圧縮を行います。メールサーバーやメールクライアントにメールを保存し続けるよりも少ないディスク容量で運用することができ、ストレージコストの削減を実現します。 加えて、データベース内に格納されたメールファイルは暗号化されます。仮にアーカイブファイルに直接アクセスしてもメールや添付ファイルの内容を窺い知ることはできず、万が一の流出から 保護することはもちろん、意図的に一部の内容を変更するといったこともできません。
MDaemonは、MDaemon独自でユーザーアカウントやメールアドレスを管理する事はもちろん、Active DirectoryやOpenLDAPのユーザー情報を定期的に監視し、ユーザーの追加や変更を行う事ができます。 MDaemonは取得したユーザー情報を、MDaemon独自のUSERLIST.DATファイルか、LDAPサーバー上へ格納する事ができます。MailStoreはUSERLIST.DAT、Active Directory、LDAPの全てで、アカウント情報を共有できます。
各ユーザーがメールアーカイブデータへアクセスする際にも、ユーザー認証を、都度MDaemonへ問い合わせて行う事ができるため、エンドユーザーがパスワード変更を行った際にも、MailStoreサーバー上で再設定を行う必要がありません。