メールサーバー導入の基本的な流れ
企業でメールサーバーを導入する場合は、単にサーバーを構築するだけではありません。メールサーバー導入は、大きく次のような流れで進める事が重要です。
上記の各工程について、今回は解説します。
01.導入目的・要件を整理する
まず、「なぜメールサーバーを導入するのか」を明確にします。
現在利用しているメール環境にどのような課題があるのかを整理し、
新しいメールシステムに必要な機能や性能を決めていきます。
例えば、以下のような目的があります。
- 社内メール環境を新しくしたい
- 現在のメールサーバーを乗り換えたい
- メール容量を増やしたい
- メールセキュリティを強化したい
- メールを自社で管理したい
- メールアーカイブを導入したい
- クラウドからオンプレミスへ移行したい
同時に、利用者数やメール容量、セキュリティ、バックアップなど、
運用に必要となる条件も整理しておきましょう。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 利用者数 | 何人で利用するか |
| メールアドレス | 何個必要か |
| メール容量 | 1ユーザーあたり何GB必要か |
| 利用方法 | PC・スマートフォン・Webメールなど |
| メール送受信 | 外部とのメール送受信が必要か |
| セキュリティ | ウイルス・迷惑メール対策が必要か |
| 保存 | メールアーカイブが必要か |
| 可用性 | 障害時にも利用できる必要があるか |
| 運用 | 誰がメールサーバーを管理するか |
02.メールサーバーの方式を決める
次に、どのような環境でメールサーバーを運用するかを決めます。
メール環境は、大きく分けると以下のような方式があります。
クラウド型
インターネット上のサービスを利用する方式。
サーバーの構築・保守の負担を抑えやすいのが特徴です。
オンプレミス型
自社でサーバーを保有・管理する方式。
自社の要件に合わせて柔軟に構成できる点が特徴です。
レンタルサーバー型
レンタルサーバー事業者が提供するメール機能を利用する方式。
サーバー管理の負担を抑えながら利用できます。
「クラウドサービスを利用するのか」を含めて検討しましょう。
オンプレミス型の場合は、メールサーバーソフトとして
MDaemon Mail Serverなどを利用する方法もあります。
03.メールサーバー製品を選定する
要件が整理できたら、自社の条件に合うメールサーバー製品・サービスを比較します。
価格だけでなく、機能やセキュリティ、運用管理のしやすさまで確認することが重要です。
特に現在の企業メールでは、
「メールを送受信できる」だけでなく、セキュリティ機能まで含めて比較すること
が重要です。
04.メールサーバーの設計を行う
製品が決まったら、具体的なシステム設計を行います。
例えば、以下のような基本構成を検討します。
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さらに、以下の項目についても設計します。
- サーバーのスペック
- ストレージ容量
- ネットワーク
- IPアドレス
- ドメイン
- DNS
- メールアドレス
- セキュリティ設定
- バックアップ
- ログ保存
- 障害時の復旧方法
5.DNSを設定する
メールサーバー導入では、DNS設定が非常に重要です。
特にメールを正常に送受信するためには、ドメインとメールサーバーの関係を
適切に設定する必要があります。
SPF・DKIM・DMARCを適切に設定することで、
なりすましメール対策やメールの到達性改善につなげられます。
6.メールサーバーを構築する
設計に基づいてメールサーバーを構築します。
オンプレミス環境では、一般的に以下のような作業を行います。
- サーバーOSをインストール
- メールサーバーソフトをインストール
- ドメイン設定
- ユーザーアカウント作成
- SMTP設定
- IMAP/POP設定
- TLS/SSL設定
- 迷惑メール対策
- ウイルス対策
- ログ・監視設定
07.セキュリティ設定を行う
企業のメール環境では、メールサーバーを構築するだけでなく、
セキュリティ対策まで含めて設計することが重要です。
SMTP認証
パスワードポリシー
SPF
DKIM
DMARC
迷惑メールフィルタ
ウイルスチェック
不正アクセス対策
アカウントロック
ログ監視
バックアップ
フィッシングメールやビジネスメール詐欺(BEC)、マルウェアなどを
想定した多層的なセキュリティ対策が求められています。
08.テストを実施する
本番稼働前には、メールの送受信やセキュリティ機能が正常に動作するかを確認します。
送信テスト
社内 → 社外
受信テスト
社外 → 社内
さらに、以下の項目も確認します。
- Gmailなど外部サービスとの送受信
- 添付ファイル
- 大容量メール
- スマートフォン
- Webメール
- 迷惑メール判定
- ウイルス検知
- TLS通信
- SPF/DKIM/DMARC
- 障害時の復旧
09.既存メールを移行する
既存のメールサーバーから乗り換える場合は、メールデータの移行を行います。
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↓
ここでは、メールデータだけでなく、アカウント・パスワード・
転送設定・メーリングリストなども確認する必要があります。
また、DNSの切り替えタイミングも重要です。
移行中にメールが失われることがないよう、事前に移行計画を立てておきましょう。
10.本番切り替え
テストが完了したら、新しいメールサーバーへ本番環境を切り替えます。
- 新サーバー準備
- データ移行
- 最終確認
- DNS切り替え
- 新サーバーで送受信開始
- 旧サーバーを一定期間保持
- 問題がないことを確認
- 旧サーバー停止
一定期間は旧環境を保持し、メールの送受信に問題がないことを確認すると安心です。
11.運用・保守を開始する
メールサーバーは導入して終わりではありません。
安定して利用するためには、継続的な運用・保守が必要です。
メールサーバー導入の全体像
企業のメールサーバー導入で重要なポイント
企業がメールサーバーを導入する場合、
「メールサーバー本体」だけを比較するのではなく、
メールセキュリティ・アーカイブ・バックアップまで含めて設計すること
が重要です。
メールサーバー
メールの送受信を担当します。
メールセキュリティ
スパム・ウイルス・フィッシングなどからメール環境を守ります。
メールアーカイブ
送受信メールを保存し、必要なメールを検索・確認できるようにします。
バックアップ
障害やデータ消失などに備えてメールデータを保護します。
企業向けメールシステムを構築するなら
企業のメール環境では、それぞれの役割に応じた製品を組み合わせることで、
より安全で管理しやすいメールシステムを構築できます。
メールサーバー
メールの送受信やユーザー管理など、企業のメール基盤を提供します。
SecurityGateway
メールセキュリティを強化し、スパムやウイルス、フィッシングなどの
メール脅威への対策を行います。
MailStore
企業の送受信メールをアーカイブし、過去のメールを検索・確認しやすくします。
メールサーバーの導入・移行をご検討の企業様へ
メールサーバーの新規導入や既存環境からの移行では、
製品選定だけでなく、DNS設定・メールデータ移行・セキュリティ対策など、
さまざまなポイントを事前に検討する必要があります。
自社に適したメールサーバーの構成や製品選定について、
お気軽にご相談ください。


