一般的なコンプライアンス
MailStore Serverは操作性の向上と同時にコンプライアンスの目的としても使用できるよう、いくつかのコンプライアンス機能を搭載しています。
注意点: MailStoreはこれらの設定変更をWindowsのイベントログへ出力します。イベントのログに関する追加情報は『監視(監査)』の章を参照して下さい。
メールのプレビュー
デフォルトで、MailStoreの管理者はアーカイブ全部へアクセスできます。これは全ユーザーのメールの内容全部、管理者であれば読むことができてしまうという事でもあります。
管理者による他のユーザーのメールの閲覧を禁止するには、次の設定を行います。
- MailStore管理者 (admin)でログオンします。
- 「管理ツール」 → 「コンプライアンス」→ 「一般的なコンプライアンス」 をクリックします。
- 「Eメールのプレビュー」で、[プレビューをブロックする]をクリックします。
プレビューがブロックされると、その他のアーカイブ(制限されたアクセス)フォルダとその内容がグレーアウトします。管理者はフォルダ構成と、メールの、送信者、受信者、件名、日時といったヘッダー情報は確認できますが、メールや添付ファイルの内容の確認は行えません。
ポリシーの保持
様々な法制度ではメールアーカイブの最低保存期間が義務付けられています。MailStoreでは、メールがアーカイブから削除されるまで最低どの位の期間が必要かを予め定義する事ができます。保存ポリシーは、次のように設定します。
- MailStore管理者 (admin)でログオンします。
- 「管理ツール」 → 「コンプライアンス」→ 「一般的なコンプライアンス」をクリックします。
- ポリシーの保持で、「変更する…」を選択します。
- ポリシーの作成ページが表示されるので、画面下の[作成]より作成します。
- ポリシー作成画面では、ポリシー対象となるアーカイブメールの選定が出来ます。
- アーカイブメールの保存期間の設定(日)及び、期間を過ぎたメールの削除を設定できます。
※最大保存期間は1000年となります。
- [OK]ボタンで確認します。
※このポリシーは、"ジョブ"に登録され、Windowsタスクスケジューラー機能によって起動します。
証拠保全機能
証拠保全機能を使うと、アーカイブからのメール削除を一時的に禁止する事ができます。この機能は証拠保全のためにメールの削除を行わせたくない局面で役に立ちます。
証拠保全機能は次の方法で有効・無効を切り替えます。
- MailStore管理者 (admin)でログオンします。
- 「管理ツール」 → 「コンプライアンス」→ 「一般的なコンプライアンス」をクリックします。
- [証拠保全機能の有効化/証拠保全機能の無効化] をクリックします。
監査者のアクセス
(税務調査など)第3者による監査の際に、第3者に対してアーカイブ全体の読み取り権限を与える必要が生じる場合があります。「監査者のアクセス」機能では、全ユーザーのアーカイブを読み取る事ができる特別なユーザーをMailStore内に用意します。
「監査者のアクセス」用のユーザーは、次の手順で設定します。
- MailStore管理者 (admin)でログオンします。
- 「管理ツール」 → 「コンプライアンス」→ 「一般的なコンプライアンス」をクリックします。
- 「監査者のアクセス」で[監査ユーザの作成...]をクリックします。
- 「監査ユーザの作成」ウィンドウでパスワードを指定します。ユーザ名は自動で生成され、作成時間を元に、次のフォーマットで作成されます。
auditor-YYYYMMDD-HHMMSS
- [OK]ボタンで確認します。
MailStore Clientから監査ユーザがログオンできるようになり、全部のアーカイブを確認できます。ただし、監査ユーザはメールのアーカイブやエクスポート、パスワード変更は行えません。