メールを送信するためには、MailStore ServerでSMTPへの接続設定を行う必要があります。メール送信は、管理者向けの通知の送信や、MailStore Web Accessからリカバリしたメールのコピーの送信などに利用します。
SMTP設定は次の手順で行います:
例: exchange.orange-2k10.local:587
ストレージの場所の管理として、マスターデータベースの場所の確認や新しいアーカイブストアの作成、既存アーカイブストアの管理が行えます。
MailStoreの管理者権限でMailStore Clientへログオンし、「管理ツール」→ 「ストレージ」 → 「ストレージの場所」 をクリックします。
マスターデータベースのストレージの場所の変更
マスターデータベースのストレージの場所はここから確認できます。[変更]ボタンを押すと、MailStore Clientが終了し、MailStoreサーバサービス設定が起動します。
MailStoreには2種類のアーカイブストアがあります:「標準アーカイブストア」と「高度なアーカイブストア」です。
標準アーカイブストアはファイルシステムの調整できるディレクトリの中に保持され、高度なアーカイブストアではSQLデータベースなどのストレージ用の追加オプションを提供していますが、それ故の制限事項もあります。高度なアーカイブストアについての追加情報は『高度なアーカイブストアの利用』を参照して下さい。
注意点:ほとんどの環境においては、標準アーカイブストアのご利用が最もお勧めです。
新しい標準アーカイブストアの作成は、次の手順で行います。
注意点: 新しく作成したアーカイブストアへ新着メールをアーカイブさせたくない場合は、「新規メッセージをここにアーカイブ」のチェックを外してください。
デフォルトでは、MailStore Serverは500,000通毎に新しい標準アーカイブストア を作成します。(4半期ごとに標準アーカイブストアを作成するなど)デフォルト設定を変更する場合は、以下の手順で設定を行います。
高度なアーカイブストアの作成
高度なアーカイブストアの作成は『高度なアーカイブストアの利用』の章を参照して下さい。
新たにアーカイブされたメール用のアーカイブストアの定義
アーカイブストアを右クリックし、「ここにアーカイブする」を選択します。
アーカイブストアの書き込みからの保護
アーカイブストアを右クリックし、「書き込み保護されています」を選択します。
アーカイブストアに書き込みできなくなった後も、アーカイブストアに残ったメールはMailStoreユーザーから利用できる状態のままとなり、検索などもそのままご利用頂けます。ただし、新しいメールの追加アーカイブや、メールの削除はできません。
ファイルシステムとして、このディレクトリに対する書き込み権限は必要である点に注意して下さい。 読み取り専用のアーカイブストアにはロックのマークが追加されます。
アーカイブストアの書き込みからの保護は設定でステータスを通常かここへアーカイブへ変更して頂く事で解除できます。
アーカイブストアの無効化
アーカイブストアを無効にすると、設定変更が行えるようになります。これは、例えばアーカイブを移動させた後などに必要な操作です。アーカイブストアを無効にすると、この中のメールは利用できません。アーカイブストアを無効化するには、右クリックした後、「無効」を選択します。
アーカイブストアの添付と分離
既存のアーカイブストアはアーカイブから分離できます。右クリックして「分離」を選択します。
分離されたアーカイブストアやその中のメールは利用できなくなります。この機能は保存期間を超えた古いアーカイブをストレージから外す場合などに使用します。分離されたアーカイブストアは[添付]ボタンからいつでも再添付できます。
すべてのメンテナンス用コマンドには、アーカイブストアを右クリックしてアクセスする事ができます。同様に、アーカイブストアを選択し、メンテナンスボタンをクリックする事もできます。次の機能を選択できます。
データ構造を最適化しコンパクト化します。
「フォルダ情報とメタ情報」や「メールヘッダとコンテンツ」間での整合性をチェックします。
ディレクトリ(ファイルシステム)のアーカイブストアで、用に生成された全てのデータを維持します。
(アーカイブストア毎のメール数など)統計情報を再計算する際にご利用下さい。
MailStore Serverではメールアーカイブとユーザー設定のフルバックアップを2つの方法で取得することができます:MailStore内蔵バックアップ機能の利用と、サードパーティーのバックアップ製品の利用です。
どちらの方法でバックアップを行うべきかは、求める要件や導入環境により異なります。専任の管理者がいない比較的小規模な環境の場合は、内蔵のバックアップ機能を使う事で、設定しなくとも必要なデータや設定情報が取得できるメリットがあります。テープドライブなどのデバイスへデータを移行する際には、バックアップデータを他のシステムバックアップ機能と統合する必要が生じてきます。
サードパーティーのバックアップソフトウェアを使う場合は、バックアップを正しく行うための設定が必要です。ただし、MailStore Serverのデータを異なる方法でバックアップするのではなく、既存のバックアップ運用と一元管理できるというメリットもあります。
注意点: MailStoreの 管理ツールの中のストレージの場所にある過去のアーカイブストアは書き込み禁止となっている場合があります。書き込み禁止のアーカイブストアは(移動や削除は行えないものの)検索などの操作は行え、定常的なバックアップ処理に含む必要はありません。こうしたアーカイブストアはコストパフォーマンスの高いストレージ用メディアで保管する事もできます。
各アーカイブストアには3つのコンポネントが含まれています:
フォルダ情報とメタデータとメールヘッダとコンテンツは整合性が求められるのに対し、フルテキストインデックスは必要に応じて再構築できます。
アーカイブストアに加え MailStoreのマスターデータベース (MailStoreMaster.fdb)には全ての設定情報、ユーザーとプロファイル情報が含まれているため、バックアップする必要があります。
MailStoreにはアーカイブのフルバックアップを行う機能が搭載されています。
フルバックアップには、全てのアーカイブメールと、ユーザーや権限などの全設定情報が含まれています。こうしたバックアップを追加設定なしにリストアするのが、元のアーカイブデータを復元するのに非常に重要と言えます。
注意点: 内蔵バックアップ機能は、スタンダードアーカイブストアにのみ対応しています。詳細なアーカイブストアを使っている場合は、サードパーティーのバックアップソフトウェアでフルバックアップを行う必要があります。
データベースのバックアップは次のように行います:
注意点: バックアップ処理中アーカイブへはアクセスできません。アーカイブへアクセスしようとすると「メンテナンス中のためサーバーを利用できません」というエラーが表示されます。
MailStore ServerではMicrosoft Volume Shadow Serviceを使ったVolume Shadow Service Writer (VSS Writer)というバックアップソフトウェアを提供しています。バックアップソフトウェアはMailStoreマスターデータベースや全てのスタンダードアーカイブストアの定常的なバックアップに使用できます。ただしこの方法ではアーカイブデータの大きさによって、大きなディスク容量がバックアップ用に使われる場合があります。
MailStoreのバックアップ処理中に、正しくVSSイベントが初期化されているかどうかを確認するためには、管理ツールの中からWindowsイベントビューを開き次のイベントを検索します:
A backup session has been started. The archive has been frozen as a reaction on the OnPrepareSnapshot event. The archive has been thawn as a reaction on the OnThaw event. The backup session has been shut down.
上記のイベントがシステムログで見つからなかった場合はVolume Shadow Serviceによるバックアップは実行されていません。
この場合には、バックアップソフトウェアを実行している間、MailStore Serverサービスが停止している事を確認して下さい。バックアップ実行前にサービスを停止し、バックアップ完了時にサービスを再起動する方法については、バックアップ製品のマニュアルをご確認下さい。
詳細アーカイブストアではアーカイブストアのコンポネントをそれぞれ異なる場所へ保持する事ができます。例えば、フォルダ情報とメタデータはSQLデータベースに格納し、メールヘッダとコンテンツはファイルシステムに格納するといった設定が行えます。ストレージの場所によって、定期バックアップの際には、バックアップするデータの順番が非常に重要になります。
フォルダ情報とメタデータ、メールヘッダとコンテンツが同じ場所へ格納されている場合:
詳細アーカイブストアの全てのデータが同じ場所へ格納されている場合(ファイルシステム又はSQLデータベース)、この場所は整合性を維持しなくてはならなくなります。そのためには例えばVolume Shadow Serviceやデータベースバックアップ用ソフトウェアの使用などが必要になります。
フォルダ情報とメタデータ、メールヘッダとコンテンツが異なる場所へ格納されている場合:
定期バックアップの際には、バックアップするデータの順番が非常に重要になります。次の順番でバックアップを実行して下さい:
これで復旧時、全てのフォルダ情報とメタデータにメールヘッダとコンテンツが関連付けられ、データの整合性は保たれた状態となります。
ここでは内蔵バックアップ機能で作成されたアーカイブ全体のデータベースバックアップがどのようにリストアされるかについて説明します。
内蔵バックアップ機能で作成されたデータベースバックアップには、全てのアーカイブメールと、ユーザーや権限などの全設定情報が含まれています。こうしたバックアップを追加設定なしにリストアするのが、元のアーカイブデータを復元するのに非常に重要と言えます。
データベースバックアップのリストアには、MailStore Serverのインストール中に操作が必要です。次の手順に沿って下さい。
追加のアーカイブストアがアーカイブへリストアされていない場合は、次の操作を行います:
MailStoreは管理対象のユーザー毎に、メールボックスの構成をそのままアーカイブための最上位に相当するフォルダを自動生成します。このフォルダには、ユーザー専用にアーカイブされた全てのメールが入っていて、「マイアーカイブ」とラベルが付いています。
(例えばMailStore管理者など)ユーザーが、他のMailStoreユーザーのアーカイブに対してアクセス権を持つ場合、アクセス権を持つユーザーフォルダが、「<ユーザー名>のアーカイブ」として「その他のアーカイブ」以下に一覧表示されます。
これらのメインフォルダ以下には、それぞれの(例えばMicrosoft OutlookやExchangeメールボックスなどの)メールソースとそれぞれの(例えば受信ボックスなどの)フォルダ構成が一覧表示されます。
フォルダの削除
フォルダとその中のメールは管理者に権限を付与された場合に限り削除する事ができます。フォルダにサブフォルダが含まれている場合は、これらも併せて削除されます。
手動でのフォルダ移行、名称変更、作成
MailStore内で、フォルダは移動したり名称変更したり、新規に作成する事ができます。
通常、一般ユーザーは自分用のアーカイブ内でのみこれらの操作が行えますが、MailStore管理者は他のユーザーのフォルダに対してもこうした操作が行えます。アーカイブ処理中、MailStoreは(Microsoft Outlookなどの)ソースのフォルダ構成とフォルダ名を設定します。ユーザーアーカイブ間で大きなサイズのアーカイブを移動する場合、移動したメールの全てのテキストが移動先ユーザーのアーカイブとしてインデックスされるため、時間がかかる場合がある点にご注意ください。
「新規フォルダ...」と「名前の変更...」、「移動先...」は、対象のアーカイブフォルダを右クリックしてアクセスできます。MailStore管理者がユーザーのアーカイブ名(フォルダ: <ユーザー名>のアーカイブ) をユーザー名を変えずに変更すると、ユーザー名が変更されるまで、空のアーカイブが生成されます。
メールの削除
削除するメールをCtrlキーを押しながらクリックし、ハイライトします。Ctrlキーを押したままAを押すと全てのメールが選択されます。ハイライトされたアイテムを右クリックし、削除を選択して下さい。これはMailStore管理者に権限を与えられた場合のみ行える操作です。
ユーザーへメールの削除許可を与える事は、推奨していません。こうした権限を与える事で、メール保存に対する法的要件を満たすのが、難しくなったり不可能になったりするためです。
メールの移動
対象のメールをCtrlキーを押しながらクリックし、ハイライトします。Ctrlキーを押したままAを押すと全てのメールが選択されます。ハイライトされたアイテムを右クリックし、フォルダへ移動…を選択し、宛先フォルダを選択します。また、選択したアイテムを対象フォルダへドラッグ&ドロップも行えます。メールの移動は、MailStore管理者以外は、ユーザーアーカイブ内でのみ行う事ができます。
メールがアーカイブされると、これらは全て(メールの元の所有者である)個々のユーザーへ割り当てられます。全てのMailStoreユーザーは、ユーザーアカウントの作成時に自動生成される自分自身のアーカイブを持つ事になります。このため、メールをアーカイブする前に、適切なユーザーアカウントを予め作成しておく必要があります。
新しいユーザーアカウントの作成方法
ユーザー管理画面の表示
MailStore Clientへ管理者としてログオンし、管理ツールのUsersをクリックします。
新しいユーザーの作成
[新規作成...]ボタンをクリックし、ログイン名を入力します。例えば、姓名の組み合わせなどで設定します。[OK]ボタンで確認します。次の画面で、追加の設定を行えます。再度[OK]をクリックし、新しい設定を確認します。ユーザーはユーザー一覧へ追加され、このセクションで後述する通り、いつでも編集できます。
注意点:新しいユーザーのメールはすぐにアーカイブされ、追加設定を行う必要はありません。ただし、MailStore Clientへログインできるようにするには、(認証が「MailStore統合済み」の場合)パスワードの初期設定が必要です。
既存ユーザーアカウントの編集
一覧からユーザーを選択し、「プロパティ」をクリックします。
一般情報
また、ディレクトリサービスの認証も選択できます。この場合、ユーザーは(例えばActive Directoryなどの)ディレクトリサービスの認証情報を使ってMailStoreへログオンする事ができます。
統合(オプション)
Privileges
権限は、「権限設定」セクションで別途説明しています。適切な権限が与えられていないと、ユーザーは(自分自身のものも含め)アーカイブからメールの削除を行う事はできません。
ユーザー名の変更
対象ユーザーをリストから選択しRenameをクリックします。ダイアログウィンドウで、新しいユーザー名を入力しOKをクリックします。
ユーザーのアーカイブは手動でフォルダ名の変更が必要になるためご注意ください。これはユーザー権限、プロファイル、スケジュールタスクについても同様です。
ユーザーの削除
「管理ツール」 →「ユーザと権限」 をクリックし、「ユーザー」をクリックします。一覧からユーザーを選択し[削除]をクリックします。
ユーザーを削除してもアーカイブされた対象ユーザーのメールは削除されません。ユーザーの全メールのアーカイブは保持され、管理者からアクセスできます。
ユーザーを削除すると、アーカイブは残したままで、ユーザーライセンスが開放されます。このライセンスは新しく追加するユーザーへ割り当てる事ができます。
ユーザーの権限を設定するには「管理ツール」 →「ユーザと権限」の「ユーザー」をクリックします。一覧からユーザーを選択し、「プロパティ」をクリックします。
注意点: 複数ユーザーを選択し「プロパティ」をクリックすると、選択したユーザー全員の権限が一括で変更できます。
次の権限を割り当てられます:
MailStore Serverへのログオン
この権限を持つユーザーだけが、MailStore ClientからMailStore Serverへログオンできます。この権限がなくとも、メールは各ユーザー毎にアーカイブされます。
パスワードの変更
この権限を持つユーザーだけが、MailStoreの管理ツールの「パスワードの変更」からパスワード変更が行えます。この権限を持たないユーザーは管理者が(「MailStore統合済」認証の場合)ユーザー管理画面から作成したパスワードを使う必要があります。
Emailのアーカイブ
この権限を持つユーザーだけがアーカイブプロファイルを個別に実行し、メールをMailStore Server上にアーカイブする事ができます。注意点: 管理者はユーザー毎のメールをこの設定値に関わらずアーカイブする事ができます。ユーザーがアーカイブできるのは、MailStoreユーザーフォルダへの書き込み権限がある場合のみである事に注意して下さい。この設定は後述するフォルダへのアクセス権で説明します。
無制限: この権限を持つ全てのユーザーはアーカイブプロファイルの作成と編集が行えます。
既存のプロファイルのみを実行 – この権限を持つユーザーは既存のアーカイブプロファイルの実行のみが行え、プロファイルを新たに作成したり編集したりすることはできません。
プロファイルのみの管理 – この権限を持つユーザーは既存のアーカイブプロファイルの編集のみが行え、プロファイルを新たに作成したり実行したりすることはできません。『アーカイブプロファイルの利用』に関する章で、詳細な情報をご覧いただけます。
Emailのエクスポート
この権限を持つユーザーだけがMailStoreからメールをエクスポートできます。『メールのエクスポート』 の章を参照して下さい。
無制限: この権限を持つ全てのユーザーはエクスポートプロファイルの作成と編集が行えます。
既存のプロファイルのみを実行– この権限を持つユーザーは既存のエクスポートプロファイルの実行のみが行え、プロファイルを新たに作成したり編集したりすることはできません。
プロファイルのみの管理– この権限を持つユーザーは既存のエクスポートプロファイルの編集のみが行え、プロファイルを新たに作成したり実行したりすることはできません。
追加の情報は「エクスポートプロファイルの利用」を参照して下さい。
Emailの削除
この権限を持つユーザーだけがアーカイブからメールを削除できます。この権限は注意して使用して下さい。ユーザーが個々のメールを削除できてしまうと、メール保存に対する法的要件を満たすのが、難しくなったり不可能になったりするためです。一度削除されたメールは、MailStoreバックアップをリストアする事でしか復旧させる事ができません。
(他のユーザーのメールへのアクセスなどの)フォルダアクセス権
ユーザーがアクセスできる全てのメインフォルダがここへ一覧表示されます。これらのフォルダはMailStoreユーザー毎に割り当てられており、全メールアーカイブを含んでいます。デフォルトで、ユーザーは自分のアーカイブデータにのみアクセスできます。(読み込みと書き込みのみで、削除は行えません。)[新規追加...]をクリックすると、別のユーザーのメインフォルダが追加でき、現在アクセスしているユーザーからのみアクセスできるフォルダとして一覧に表示されます。許可するアクセス方法を設定する必要があります。次のオプションを選択できます。
ユーザーへは、アクセスできるフォルダが、MailStore Clientで、フォルダ構成のエントリとして表示されます。詳しい情報は『MailStoreのフォルダ構成』のセクションを参照して下さい。ユーザーがアーカイブできるのは、MailStoreユーザーフォルダへの書き込み権限がある場合のみである事に注意して下さい。
フォルダへのアクセスに関する全ての権限の概要
フォルダアクセスに関する全ての権限を閲覧するには、「管理ツール」 →「ユーザと権限」の「権限」をクリックします。
最初のカラムは全てのユーザーのアーカイブを表示していて、2番目のカラムはユーザーアーカイブに対するアクセス権を持つユーザーを表示しています。3つ目は(読み取り、書き込みなど)アクセス権限の一覧です。
MailStoreユーザー情報は手動で追加する他に、社内のActive Directoryを参照する事ができます。同期中、ユーザーデータとメールアドレスがActive Directoryユーザーデータベースから収集され、MailStoreへ格納されます。MailStoreはActive Directoryに対する変更は行いません。
注意点: MailStore Serverはサブドメインや信頼するドメインには対応していません。
Active Directory Integrationへのアクセス
MailStore Clientへ管理者としてログオンし、「管理ツール」 →「ユーザと権限」の「ディレクトリサービス」へアクセスします。ここで、「ディレクトリサービスのタイプ」を 「Active Directory」へ変更します。
接続方法の設定
同期の前に、MailStoreがどのようにActive Directoryへアクセスするのかを設定する必要があります。
同期の実行
接続設定が完了したら、「ユーザーデータベースの同期」からMailStoreユーザー情報をActive Directoryと同期できます。次のオプションが選択できます。
[設定のテスト] をクリックすると、同期を実行した際の動きを確認する事ができます。[今すぐ同期する] で同期を開始します。
デフォルトではMailStoreで作成された各ユーザーはMailStore用に設定したパスワードでログインします。MailStore管理者はユーザーアカウントの設定の中でパスワードを指定できます。ユーザーはMailStore Clientで後からパスワード変更が行えます。
また、MailStore ServerはActive Directoryのパスワードを使ってログインするよう設定する事もできます。
Active Directoryと同期している場合のユーザー追加
MailStoreユーザーがActive Directoryと同期中に追加された場合、設定は自動で行われるため、手動での設定は必要ありません。
手動でのユーザー追加
MailStoreユーザーが手動で作成されていて、ActiveDirectoryのパスワードでログオンできるようにする場合は、次の手順で行います。
認証の中のユーザープロパティウィンドウで、「ディレクトリサービス」を選択します。
Active Directory環境でのシングルサインオン機能の利用については、『MailStore Client の展開』を参照して下さい。
手動でのユーザー追加に加え、MailStoreは内部のアカウントデータベースをMDaemonのユーザーデータベースとして使用される、USERLIST.DATと同期できます。同期中、ユーザー情報とメールアドレスはMDaemonのユーザーデータベースからMailStoreへ取り込まれます。MailStoreはMDaemonのユーザーデータベースへは一切変更を行いません。同期は特定のドメインやグループに対してのみ行う事もできます。
ディレクトリサービスへのアクセス
接続方法の設定
同期の実行前に、MailStoreではMDaemonへの接続設定が必要です。
同期の実行
接続設定が完了したら、MailStoreのユーザー情報はMDaemonとで同期する事ができます。
同期は特定のドメインやグループへ限定する事もできます。この場合は「ドメインとグループ」の隣にあるボタンをクリックし、同期対象のグループやドメインをチェックして下さい。何も選択されていない場合は全ユーザーが同期対象となります。
設定のテストをクリックすると、今すぐ同期する、を実行した際、どのように同期が行われるかを確認する事ができます。同期を開始するには、「今すぐ同期する」をクリックして下さい。
デフォルトでは、MailStoreで作成されたユーザーはMailStore専用に作られたパスワード情報を割り当てられますMailStore管理者はユーザーアカウントの設定中にパスワードを設定します。ユーザーは管理ツール内でいつでもパスワード変更が行えます。同時に、MailStoreではMDaemonの認証情報でログオンできるよう設定する事ができます。
認証の設定
MDaemonの認証情報でMailStore Server へログオンするには、予め「認証」設定内で次の設定を行っておく必要があります。
IMAP-TLS またはIMAP-SSL の環境で、自己証明のSSL証明書を使用している場合は「SSL警告を無視」をチェックして下さい。これをチェックしていないと、認証に失敗します。
MDaemonとの同期でユーザーを追加した場合
MailStoreユーザーがMDaemonと同期した結果で追加された場合、追加の設定は必要ありません。MailStoreで必要な情報を自動設定します。
手動でのユーザー追加を行った場合
MailStoreユーザーを手動で作成し、このユーザーをMDaemonパスワードでログオンできるようにする場合は、次の手順で設定を行います。
ユーザープロパティウィンドウの認証の項目で、「ディレクトリサービス」を選択します。
手動でのユーザー追加に加え、MailStoreは内部のアカウントデータベースを(Open LDAPやNovell eDirectoryなどの)社内のLDAPディレクトリサービスと同期できます。同期中、ユーザー情報とメールアドレスはLDAPディレクトリからMailStoreへ取り込まれます。MailStoreはLDAPディレクトリへは一切変更を行いません。同期は特定のドメインやグループに対してのみ行う事もできます。
ディレクトリサービスへのアクセス
接続方法の設定
同期の前に、MailStoreがどのようにLDAPディレクトリへアクセスするのかを設定する必要があります。
LDAP接続
LDAPディレクトリサービスを提供するサーバーへの接続情報を指定します。
LDAP スコープ
同期の範囲を設定します。
LDAPの属性
MailStoreのユーザー属性とLDAPのユーザー属性を紐付けます。
同期の実行
接続設定が完了したら、MailStoreのユーザー情報はLDAPユーザー情報とで同期する事ができます。
[設定のテスト]をクリックすると、[今すぐ同期する]を実行した際、どのように同期が行われるかを確認する事ができます。同期を開始するには、「今すぐ同期する」をクリックして下さい。
デフォルトでは、MailStoreで作成されたユーザーはMailStore専用に作られたパスワード情報を割り当てられますMailStore管理者はユーザーアカウントの設定中にパスワードを設定します。ユーザーは管理ツール内でいつでもパスワード変更が行えます。同時に、MailStoreでは(Open LDAPやNovell eDirectoryなどの)LDAPパスワードを使ってユーザーがログオンできるよう設定する事ができます。
LDAPディレクトリサービスとの同期でユーザーを追加した場合
MailStoreユーザーがLDAPディレクトリサービスを使って追加された場合、追加の設定は必要ありません。MailStoreで必要な情報を自動設定します。
手動でのユーザー追加を行った場合
MailStoreユーザーを手動で作成し、このユーザーをLDAPパスワードでログオンできるようにする場合は、次の手順で設定を行います。
参照
[1] http:/ / tools. ietf. org/ html/ rfc4515
MailStore Serverは操作性の向上と同時にコンプライアンスの目的としても使用できるよう、いくつかのコンプライアンス機能を搭載しています。
注意点: MailStoreはこれらの設定変更をWindowsのイベントログへ出力します。イベントのログに関する追加情報は『監視(監査)』の章を参照して下さい。
メールのプレビュー
デフォルトで、MailStoreの管理者はアーカイブ全部へアクセスできます。これは全ユーザーのメールの内容全部、管理者であれば読むことができてしまうという事でもあります。
管理者による他のユーザーのメールの閲覧を禁止するには、次の設定を行います。
プレビューがブロックされると、その他のアーカイブ(制限されたアクセス)フォルダとその内容がグレーアウトします。管理者はフォルダ構成と、メールの、送信者、受信者、件名、日時といったヘッダー情報は確認できますが、メールや添付ファイルの内容の確認は行えません。
ポリシーの保持
様々な法制度ではメールアーカイブの最低保存期間が義務付けられています。MailStoreでは、メールがアーカイブから削除されるまで最低どの位の期間が必要かを予め定義する事ができます。保存ポリシーは、次のように設定します。
※最大保存期間は1000年となります。
※このポリシーは、"ジョブ"に登録され、Windowsタスクスケジューラー機能によって起動します。
証拠保全機能
証拠保全機能を使うと、アーカイブからのメール削除を一時的に禁止する事ができます。この機能は証拠保全のためにメールの削除を行わせたくない局面で役に立ちます。
証拠保全機能は次の方法で有効・無効を切り替えます。
監査者のアクセス
(税務調査など)第3者による監査の際に、第3者に対してアーカイブ全体の読み取り権限を与える必要が生じる場合があります。「監査者のアクセス」機能では、全ユーザーのアーカイブを読み取る事ができる特別なユーザーをMailStore内に用意します。
「監査者のアクセス」用のユーザーは、次の手順で設定します。
auditor-YYYYMMDD-HHMMSS
MailStore Clientから監査ユーザがログオンできるようになり、全部のアーカイブを確認できます。ただし、監査ユーザはメールのアーカイブやエクスポート、パスワード変更は行えません。
全文検索の管理
MailStore Serverを使うと、非常に高速な検索が行えるようになります。ユーザーが読める全てのメールは検索対象にできます。このスピードを実現するため、MailStoreではアーカイブ処理の中で、「サーチインデックス」と呼ばれる処理を行っています。これは一般的なインデックス(索引)に似た機能で、私用する事で、必要なページにより素早く簡単にアクセスできるようになります。
MailStore Serverは
インデックス情報を持っています。
通常、サーチインデックスの作成やメンテナンスは全くせずに、MailStoreを使う事ができます。言い換えると、管理者であっても、MailStoreユーザーであっても、特にMailStoreの挙動については把握しておく必要はありません。ただし、次のような場合、メンテナンスが必要になる場合があります。
こうした場合にはアーカイブやインデックスの設定が非同期となる可能性があるため、インデックスの再構築が必要になります。通常、関連するエラーメッセージが表示されます。インデックスに関わる典型的なタスクは次のセクションで説明します。
添付ファイルのコンテンツ用インデックスの設定
標準設定では、MailStore Serverは検索用インデックスにファイルの拡張子を含みますが、内容は含んでいません。MailStore Serverが添付ファイルの内容まで含んだ形で検索できるようにするためには次の手順で設定を行って頂く必要があります。
MailStore ServerはIFilterドライバでインストールされる全てのファイルタイプをインデックスできます。アーカイブ用ドライバはMailStore Clientマシンへもインストールする必要があり、再構築の際にはサーバにもインストールしておく必要があります。全てのアプリケーション用のIFilterをインストールして下さい。
例えば、Microsoft Office 2007がインストールされている場合は、Microsoft Office文書用のIFilterドライバがインストールされます。IFilterドライバはアプリケーション用に個々にインストールする事もできます。 より詳しい情報は、検索エンジンでIFilterを検索して下さい。
安定性とパフォーマンスのため、MailStore Serverは次のファイルタイプについては、IFilterドライバのインストール有無にかかわらず、直接処理を行います。
検索インデックスの再構築
既存のメール全てに新しいインデックス設定を適用する場合は、検索インデックスを次の手順で再構築する必要があります。
MailStore Serverでは、選択したイベントはWindowsイベントログへ書き込まれ、管理者やユーザーの操作を記録する事ができます。コンプライアンスの担当役員など、規定に抵触していないかどうかを把握する必要がある場合に便利にお使い頂けます。
監査設定の変更
監査の設定変更は、次の手順で行います。
注意点: 一般的なコンプライアンスの中の、コンプライアンス設定の変更、は無効にする事はできません。
イベントによってはWindowsイベントログへ膨大な書き込みを行う場合があります。情報が必要な場合に限り、これらのイベントは有効にして下さい。
統計を表示するにはMailStore Clientへ管理者としてログオンし、「管理ツール」→「ストレージ」→「統計」をクリックします。統計は、ドロップダウンメニューから選択したファイルグループに絞った状態で表示されます。
全てのファイルグループについて、次の統計が確認できます。
アプリケーションウィンドウの下部にあるコピー機能を使うと、表示されている情報が例えば、Microsoft Excelなど、他のアプリケーション用にコピーできます。ファイルグループに関する一般的な情報は「ストレージの場所の管理」を参照して下さい。
MailStoreではアーカイブストアを2種類に使い分けています: 「標準アーカイブストア」と「高度なアーカイブストア」です。
標準アーカイブストアでは、フォルダ情報、メタ情報、メールヘッダと内容、フルテキストのインデックスがファイルシステムのディレクトリ構造内へ全て格納されるのに対し、高度なアーカイブストアではこれらのコンポーネントを、SQLデータベースのような、異なる場所へ保存する事ができます。ほとんどの環境では、標準アーカイブストアを推奨しています。詳細については『ストレージの場所』の章を参照して下さい。
注意点:高度な アーカイブストアでデータの格納先にSQLデータベースを使用する場合は、適切なデータベースサーバーをMailStoreサービスが起動する前に起動させておく必要があります。サービスの依存関係の設定が必要になる場合があります。
MailStoreでは標準・ 高度な アーカイブストアの両方で、以下の3つのコンポーネントを保持しています。
フォルダ情報とメタ情報
ディレクトリ構成とメールリストに必要な全てのデータを含みます。
メールヘッダと本文
実際のアーカイブデータです。
フルテキストインデックス
メールや添付ファイルを表示するのに必要な全データです。「フォルダ情報とメタ情報」と「メールヘッダと本文」とが直接的に関係するのに対し、フルテキストインデックスは両方の情報を引き継いでおり、いつでも再構築できます。この特殊なデータ構造のため、フルテキストインデックスは必ずファイルシステム内に保持されている必要があります。MailStoreでローカルファイルシステムを使う事を推奨しています。詳細な情報は、『インデックスの検索』の章を参照して下さい。
高度なアーカイブストアは次の手順で作成します:
注意点: MailStoreが新しいアーカイブストアへ新着メールをアーカイブしないようにするには「ここへアーカイブする」のチェックを外します。
ディレクトリ (ファイルシステム)
アーカイブストアは全て(ローカルまたはネットワーク上の)ファイルシステム上へ保持されます。
外部のMicrosoft SQL Serverのデータベース
アーカイブストアは外部のMicrosoft SQL Server データベース上に格納されます。メールはデータベース又はファイルシステム上へアーカイブされます。
外部のPostgreSQL のデータベース
アーカイブストアは外部のPostgreSQL データベース上に格納されます。メールはデータベース又はファイルシステム上へアーカイブされます。
選択した種類によって、表示が異なります。各設定がどのように定義されているかは、次のセクションで説明します。
高度な アーカイブストアの種類: ディレクトリ (ファイルシステム)
高度な アーカイブストアの種類として、ディレクトリ(ファイルシステム)を使用する場合は、フォルダ情報とメタデータ、Eメールヘッダとコンテンツ、フルテキストンデックスの入力が必要です。
ウィザードの最初に入力した名称とマスターデータベースのパスを元に、MailStoreは高度な アーカイブストア用の名称を提案します。変更する場合はディレクトリの隣にあるボタンを押して手動でパスを入力して下さい。
注意点: ディレクトリは自動生成されます。既に存在しているフォルダの場合は、ファイルやサブフォルダがない事を確認して下さい。
高度な アーカイブストアの個々のコンテンツがバックアップとリストアをより複雑にしてしまう可能性がある点に注意して下さい。
高度な アーカイブストアの種類: 外部のMicrosoft SQL Serverデータベース
MailStoreでデータベースへの接続設定を行う前に、空のデータベースをデータベースサーバー上で作成しておく必要があります。この接続を行うMailStoreユーザーはデータベースのOwnerである必要があります。データベースサーバー側で提供しているドキュメントを併せて参照して下さい。フォルダ情報とメタデータは常にSQLデータベース上へ格納されます。メールヘッダとコンテンツは設定に応じて格納されます。
注意点: MailStoreは Microsoft SQL Serverの2005, 2008, 2012バージョンの、全てのエディションに対応しています。環境に応じて、適切なデータベースサイズの上限値が定義されているかどうかを事前に確認して下さい。空のデータベースを作成したら、次の手順に進んで下さい。
• 「Microsoft SQL Serverデータベースへの接続」 で、適切な接続設定を行います。
サーバ名: MailStore用のデータベースを作成したSQLサーバのIPまたはホスト名を入力します。入力フィールドの右の矢印をクリックすると、ネットワーク上のMicrosoft SQLサーバーのリストが表示されます。
ユーザ名: データベースへアクセスするユーザ名を入力します。
パスワード: 上記ユーザのパスワード。
データベース: MailStoreで使用するデータベース名。入力フィールドの右の矢印をクリックすると、サーバ上のデータベースのリストが表示されます。
注意点: ディレクトリは自動生成されます。既に存在しているフォルダの場合は、ファイルやサブフォルダがない事を確認して下さい。
高度な アーカイブストアの個々のコンテンツがバックアップとリストアをより複雑にしてしまう可能性がある点に注意して下さい。
高度な アーカイブストアの種類: 外部のPostgreSQLデータベース
MailStoreでデータベースへの接続設定を行う前に、空のデータベースをデータベースサーバー上で作成しておく必要があります。この接続を行うMailStoreユーザーはデータベースのオーナーである必要があります。データベースサーバー側で提供しているドキュメントを併せて参照して下さい。フォルダ情報とメタデータは常にSQLデータベース上へ格納されます。メールヘッダとコンテンツは設定に応じて格納されます。
注意点: MailStoreはPostgreSQLのバージョン8.4.8以降に対応しています。
空のデータベースを作成したら、次の手順に進んで下さい。
サーバ名: MailStore用のデータベースを作成したSQLサーバのIPまたはホスト名を入力します。
ユーザ名: データベースへアクセスするユーザ名を入力します。
パスワード: 上記ユーザのパスワード。
データベース: MailStoreで使用するデータベース名。入力フィールドの右の矢印をクリックすると、サーバ上のデータベースのリストが表示されます。
注意点: ディレクトリは自動生成されます。既に存在しているフォルダの場合は、ファイルやサブフォルダがない事を確認して下さい。
高度な アーカイブストアの個々のコンテンツがバックアップとリストアをより複雑にしてしまう可能性がある点に注意して下さい。