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メールアーカイブとは

ビジネスにおける連絡手段としてメールは不可欠なものとなっています。
「メールアーカイブ」の機能を使うことで、より効率的に連絡業務を行うことができますが、その必要性についてよく理解している方は少ないように感じます。

この記事ではメールアーカイブがなぜ必要なのかについて詳しく解説していきます。

 

メールアーカイブには、アーカイブサーバーという、アーカイブ専用のシステムを前提にした場合と、GmailやOutlookのようなメーラー機能を前提にした場合の、2通りの意味があります。

メールアーカイブシステムの場合、アーカイブ=別の場所へ送受信メールのコピーを保管しておくもの、と定義されています。

送受信したメールデータを、ユーザーのメールボックスとは異なる場所へ保管するため、ユーザーが編集する事はできず、後にメールデータを提出する場合などにも、メールデータが改ざんされていない事を保証する事ができるのです。

一方で、メーラーの「アーカイブ機能」とは、大抵の場合、ユーザーが編集できないよう、古いメールなどを「非表示」にする機能です。編集できない状態にする、という点では、システムと同様です。

メールアーカイブでないとできない事

メールアーカイブ機能がどういう目的で利用できる機能であるかについて解説しましたが、「通常のメール機能だけで問題ないのではないか」と思う方もいるのではないでしょうか。

実際はメールアーカイブ機能がないとできないことがあり、具体的には以下の4つの例を挙げることができます。

  • メールが「削除されていない事」「改ざんされていない事」の証明
  • メールを必要時に1通単位でリストア
  • 全てのメールを「長期保存」
  • 社内からの情報漏えいに対する抑止力になる

それではそれぞれの必要性について詳しく解説していきます。

その1: メールが「削除されていない事」「改ざんされていない事」の証明

メールアーカイブ機能を使うことですべてのメールデータを保管することができるため、それはメールが削除されてない事や改ざんされていないことの証明になります。メールが改ざんされていないことの証明は、関税法の改正や電子帳簿保存法の改定に伴ってより必要とされるようになりました。

平成24年7月1日に関税法が改正され、海外と取引を行う業者は取引に関係する書類を電子上に5〜7年の間保管する義務が課せられるようになりました。
また2024年からの電子帳簿保存法の改定に伴って、全ての事業主は取引の内容をメールなど紙以外のデータで保存しておく必要がでてきました。
そのため会社の取引履歴を、改ざんされていない状態で保存するためにメールアーカイブのデータ保存機能が必要とされているのです。

メールアーカイブを使うことで、不要なメールを削除する作業の際に誤って重要なメールを消してしまわないよう、メーラーとは別の場所に保存することができます。
このように別の場所で保存することでメールを削除してしまうことを防ぎ、長期間保存、管理することで改ざんされていない証明をすることができるのです。

 

その2: メールを必要時に1通単位でリストアできる

メールアーカイブ機能を使うことで必要に応じてメールを1通単位からリストアすることができます。
アーカイブ機能ではなくてバックアップ機能を使えばよいのではないかと考える人もいるかと思いますが、そもそも「アーカイブ」と「バックアップ」は目的が違います。

「バックアップ」は何か非常事態が起きた際にメールデータを元に戻すことを目的としています。

それに対して「アーカイブ」は先ほども解説した通り、必要な時にメールデータを取り出すことを目的としています。

したがってバックアップでは補うことのできない機能がアーカイブには備わっています。
また社内サーバーでメールのバックアップを取っている場合、サーバーがダウンしてしまうとメールデータを失ってしまう可能性があります。

しかし、メールアーカイブを使用していれば、社内サーバーがダウンしていてもメールデータを失うことがなく保存することができるのです。

 

その3: 全てのメールを「長期保存」

メールアーカイブはバックアップと違い大量のデータを保存することができるため、社内の全てのメールを長期にわたって保存することができます。

メールを長期保存することで企業はコンプライアンスを強化することができ、内部統制の質も上げることができます。

また、アーカイブ製品によっては、1年単位、100,000通単位などでアーカイブを分割保存できるものもあり、こうした製品であれば、5年保存、7年保存、といった法的な要件への対応も楽に行えます。

また社内で何かしらのトラブルが発生した場合、メールアーカイブのメール検索機能をつかうことで、原因の究明を早急におこなうこともできます。

大量のメールを長期保存する前提であるが故に、メールアーカイブ製品はその検索機能も重要な評価ポイントの1つです。

 

その4: 社内からの情報漏えいに対する抑止力になる

メールアーカイブには外部からの攻撃を未然に防ぐ機能があるため、情報漏洩の抑止力になります。

メールアーカイブのデータを管理している場所では受信メールを逐一監視しています。
万が一プログラムに害を与えるマルウェアによる外部攻撃を検知した場合、すぐにその攻撃をブロックしてくれるのです。
また近年、メールの誤送信による情報漏洩も問題になっています。

メールアーカイブには送信した後のメールでも、送信を強制解除することができる機能が備わっているため、そのような誤送信による情報漏洩を防ぐことができます。

 

まとめ

メールアーカイブとは一体どういうものなのか、なぜ導入する必要性があるのかについて詳しく解説してきました。

メールには社内情報や取引履歴など様々な情報が記載されているため、不用意に削除することなく大切に保管しておく必要があります。

メールアーカイブにはメールデータを長期間、安全に保存することができるための機能が備わっています。

 

関税法や電子帳簿保存法の改定に伴ってメール保存方法が見直されているこの機会に、メールアーカイブの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

メールアーカイブ
1. メールアーカイブ-目的別選定のポイント
2. 事後調査を目的としたメールアーカイブソリューション選定のポイント
3. アクティブアーカイブのための製品選択のポイント
4. 内部統制・コンプライアンスを目的としたメールアーカイブ選定のポイント
5. 2024年1月から改定される電子帳簿保存法とメール管理
6. なぜメールアーカイブが必要なのか?必要性を徹底解説
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