第34話 おもひで

 

皆様はこのお菓子をご存知でしょうか?

 

 

 

 

 

「やんやんツケボー」と名付けられた、100円程のお菓子である。

棒状のクッキーが10本程入っていて、

その一本を人差し指と親指でつまんで、

柔らかいチョコレートの池に飛び込ませた後、

夜景を細かく砕いたラムネを張りつかせて口に運ぶ、

その様なお菓子である。

 

 

 

実家に帰った際のコンビニでふと目に入り、

思わずレジへと運んだ次第である。

30をとうに過ぎたおじさんが、

やんやんツケボーを購入したのである。

それが、いかに滑稽なことかと、自分を自嘲したい気分にもなった。

これを読む人がいたとすれば、皆が皆、同じ気持ちになって然りである。

 

 

 

 

 

だが、これは、おじさんにとってはおもひでの品なのである。

核家族に育ったおじさんにとって、数少ない、

ばっぱやん(お婆ちゃん)とのおもひでである。

どんなにくだらないものであっても、人によっては、大切なおもひでなのである。

それがおじさんにとって「やんやんツケボー」だっただけのこと。

ただ、それだけのことなのである。

 

 

 

以上、第34回マッソー斎藤の今夜もプロテインでした。

次回、ただ0.01秒でも早く走りたかったんだ(未定)

 

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