オレンジ色に染まった公園で二人の少年がお互いを罵り合っていた。
太郎「もうお前とは絶交だ!」
陽一「こっちこそ絶交だ!」
その言葉を最後に、二人は公園を後にした。
一歩先を行く陽一を追い越すように、太郎は更に一歩先を歩いた。
すると一歩先を行く太郎に負けじと、陽一は更に一歩先を歩いた。
太郎「着いてくるんじゃねーよ!」
陽一「お前がオレに着いてきてるんじゃねーか!」
もう一歩、太郎、もう一歩、陽一。
二人の歩くスピードは徐々に上がっていき、
遂には二人とも走って帰路に着いていた。
公園から二人の家の方向を歩くと、手前に太郎宅がある。
太郎は何も言わず、家の門を開いて玄関へと向かった。
陽一は太郎の横をすり抜けて、隣の陽一宅の門をくぐった。
玄関の前に辿り着いた陽一の息は上がっていた。
陽一は大きく息を吸いながら、太郎の家に視線をやると、
太郎も陽一を同じように玄関の前で息を整えながら陽一を見ていた。
太郎「じゃあ、また明日」
陽一「おう、また明日」
オレンジ色の空は、すぐに夕闇の中へと消えてしまうのだろう。
以上、第27回マッソー斎藤の今夜もプロテインでした。
次回、飽きたら捨てて、もう一度拾うのがサガってなもんよ!(未定)