第11話 蟻の憂鬱

 

ありをご存じでしょうか?

そう、あれは遡ること1976年

プロレスボクシングという異種格闘技における

世紀の一戦の幕が切って落とされたのだ。

リング内には屈強な男が二人。

立っている男寝転ぶ男

所詮はプロレスとボクシング、

格闘技という大きな括りではあるものの、

打撃と寝技組技では折り合いもあったものではない。

試合は判定にもつれ込み、結果はドローであった。

観客は怒号の嵐、当然の結果である。

強い猪木が観たかったんだ。

良い試合が観たかったんだ。

つまらない試合を観る為に、高いシートを買ったのではない!

罵詈雑言が口々から漏れたことだろう。

だが、二人の思いは違っていたに違いない。

それは、試合後の二人の足が物語っているのだ。

寝転んで相手の足を集中的に攻めていた猪木の足は、

脛と足の小指を骨折していた

もちろん猪木の足技に四苦八苦していたであろう相手の足も、

足の切断を考えさせられるほどに痛めつけられていたのだ。

信じられますか。

あんなにも静かなリング上では、お互いの足が壊れるほどの

攻防が行われていたのです。

猪木はこう思ったに違いありません、

「転ばせたら俺の勝ちだ。

それまではどんなに足が痛くても蹴り続ける

相手はこう思ったに違いありません、

「転んだら負けだ。

どんなに足が痛くても、俺はリングで立ち続ける

静かに熱い想いがぶつかった結果が、この冷戦のような試合でありました。

マッソーは二人を敬い、尊敬し、筋肉が続く限り、

スタンディングオベーションにて拍手喝采を送りたいと思う次第なのです。

それが、1976年の世紀の一戦、

『アントニオ猪木 対 モハメド・アリ

なのです!!

 

 

 

 

 

 

 

と、ここまで書いておいて、

本当に、とても、言いづらいことではあるのですが、

マッソーが言いたいのはこういうことではなくてですね、

朝起きて、

どうも脛あたりがチクリとするなと、

寝巻を捲って脛に目をやると、

なんとそこには』さんが2匹いたのです。

 

 

 

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知ってますか? 脛にできる蟻さん。

脛の毛をね、グリグリグリ~ってするとできる、あの蟻さん。

珍しいこともあるものですね、寝て、起きたら、蟻さん

 

 

 

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そんな蟻さん2匹を目の前に、

ぼうっとした頭に浮かんだ光景がまさに、

猪木対アリの一戦だったのです。

脛の上で、2匹の蟻が、猪木とアリのように動かず、

ただ静かに相手を見つめ続けているのです。

マッソーは自分の脛毛を見ながら少しだけ切なくなってしまいました

おっさんが、起き掛けに、自分の脛にできた2匹の蟻を見つめ、

ほくそえんでいるという状況に、耐えられなくなったのでしょう。

全てをなかったことにしてやろう。

マッソーは右手の平でそっと2匹の蟻を捉え、

グリグリグリ~ってしてやりました。

パッと手の平を離すと、1匹だけ残った蟻が静かに佇み、

ただただマッソーを見つめているのです。

それはまるで、猪木がリングに寝転んでいるようで、

マッソーは、いや、モハメド・マッソー・アリは、

ただその様子を、呆然と、そして悠然と笑みを浮かべるのです。

何が面白い訳ではない。

ただただ零れ出る笑みなのでした。

 

以上、第11回マッソー斎藤の今夜もプロテインでした。

次回、アマゾネス由香里と広背筋師匠!(未定)